その他当日の質疑など;
次世代育成支援法に基づく子育て支援推進計画との連動性は
→ 子ども権利条例は子育て施策の中の一施策、とりわけ権利・救済の部分に特化した内容として位置づけられている。
陳情審査はどのような方法をとっているのか(本条例に関して700本以上の陳情が寄せられたことに対して)
→ 陳情のみ扱う日を別日程で組み、審議を行っている
子ども議会の運営状況はどのようなものか
→ 小学5年生から高校生まで40〜60名で構成され毎年応募して開催している
アシストセンターについて 母親の利用が伸びている原因は
→ 周知がすすんだものと思われる
アシストセンターについて フリーダイヤルを実施した経費はどの程度か
→ 18万〜20万円程度
所感;
子ども、青少年のまちづくり、自治基本についての条例制定が市長の強い意向であったことが本条例制定のスタートとなっている。
しかし担当者によれば、それは将来のまちづくりの主役を担う子どもたちの意見を聞く事が主眼であり、権利条例によく盛り込まれている、「子どもの参加機会の確保」の実質的な担保に繋がっている。
大人になってからまちづくりについての見識・参加意識の醸成育成は中々困難であることは明白で、子どものうちからその機会を保障する本取り組みは大変参考になった。札幌市では元来子どもの参加を促す各仕組みが実行されていたということだが、条例制定により従来実績の少なかった分野にまで子どもの意見を反映させる姿勢が整いつつあることは評価に値するのではないだろうか。
なお、当初案についてパブリックコメントが3500件以上寄せられたことは、市民からの大いなる関心とともに、「子どもの権利」の濫用の危険性、また救済や理解の促進など様々な指摘があったことをうかがわせる。
しかし当初条例案が否決されたことにより、新たな救済機関設置に関する基本的な枠組みなどが検討され、現アシストセンターの設置につながったことは結果的に良い方向だったと考える。なお現アシストセンターでは小学生向けのフリーダイヤルを設置したこと等から小学生の利用率増加と認知度も高く、実効性の高い取り組みを行っていると評価できる。